耳鳴りと簡単に言っていますが、耳鳴りがどこから発生するのかは、いまだハッキリと分かっていません。実際には音がしないのに、音がするように聞こえるのですから、それほど簡単な話ではなさそうです。偉い先生たちが未だに議論しているようです。ということですから、治療法が確立されないのも無理ないですね。
とはいうものの、最近の主流の考え方は、耳から脳に正しく音の信号が伝わらないために、脳がそれをおかしいと判断して新たに経路をつくろうとすることで、耳鳴りと感じるのではないかという事です。脳というのは、未だにその機能をすべて解明されているわけではないので、我々が知らない未知の能力を持っているのかもしれませんね。脳の片方の機能を失うと半身不随になってしまいますが、脳はそれを修復することもできるそうです。そのため、リハビリなどに時間がかかりますが、動かなかった片側の運動機能が徐々に蘇ることもあるそうです。
話が少しそれてしまいましたが、勝手に脳が新しい回路を作ることによって、聞こえない音が聞こえるようになるということです。つまり、耳に何かの異常ができると、耳からの信号が脳に伝わりにくくなってしまうので、脳が勝手に音を作り出してしまうのが耳鳴りだと考えられているのです。脳に耳鳴りを起こす回路ができあがってしまうので、音が鳴り続けるというわけです。困ったものですね。