夏に海に潜った時に、「キーン」というような耳鳴りを経験したことがある方もいると思います。その時に、耳鳴りはどこから聞こえたのでしょうか？たぶん、ほとんどの方が覚えていないと思います。そして想像で耳のあたりから聞こえたと答える人が多いのではないでょうか。
実際に、耳鳴りで悩んでいる患者さんに聞くと、耳の奥から聞こえると答えた人は意外と少なくて、耳の付近とか耳の後上の頭のあたりから聞こえると答える人が多いんだそうです。
両耳の聴力が弱い方に聞くと耳鳴りは頭の中から聞こえると答える方がほとんどだそうです。ヘッドホンをつけて音楽を聞けば分かりますが、音は耳から聞こえるのではなく、頭から聞こえるように感じているはずです。なので、耳鳴りも本当は頭から聞こえるのかもしれませんね。このように頭から聞こえる耳鳴りのことを「頭鳴り」と呼ぶこともあるようです。
ここでアメリカで行われた耳鳴りに関する調査の結果を紹介します。
耳鳴りを両耳で感じると答えた人は55％に対して、頭の中で感じると答えた方は24％だったそうです。
また、この調査では耳鳴りの音の種類についても調査しており、次のような結果になっています。
1種類 54％
2種類 26％
3種類 9％
4種類 6％
これらのことから考えると、耳鳴りというのは、耳から聞こえたり、頭から聞こえたり、また、その音も１種類の人もいれば、何種類の音が聞こえる人もいて、個人によって感じ方が違うこともありますが、こういうものだと決まったパターンがあるわけではないようです。
ただ、普段は聞こえない音が聞こえ続けるのですから、聞こえる人にとっては、やはり耐え難い症状なのだと想像はつきますね。耳鳴りにならないようにする方法があれば、知りたいですよね。